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果物や紅茶などのフラボノイドを含む食品が不足すると、アルツハイマー病と認知症になるリスクが上昇することが報告されました。

アルツハイマー病の原因は未だに明らかになっていません。ただし、食習慣が発病に関係することが示唆されてきています。

最近の論文の中で、Tufts大学の研究チームは、ベリーやリンゴ、紅茶といったフラボノイドを多く含む食品を長期間にわたって摂取し続けると、アルツハイマー病の発病リスクが低下するという関連性を報告しました。


フラボノイドと認知症


今回の研究では、2801人の被験者を20年間にわたって追跡し、6種類のフラボノイドの摂取状況について調査が行われました。

研究チームは、およそ4年ごとのアンケート調査を実施し、フラボノイドの摂取量を測りました。また、認知症やアルツハイマー病などの健康状態についても同時に調査しました。

2801人の被験者のうち、193人が認知症を発症し、158人がアルツハイマー病を発症していました。

フラボノイドと認知症の関係を調べたところ、フラボノイド摂取量の少ない人では認知症の発症率が2倍から4倍高いことが判明しました。

ベリー類に含まれるアントシアニン類の摂取量が低いと、認知症に4倍かかりやすく、リンゴ、ナシや紅茶に含まれるフラボノール類の摂取量が低いと発症率が2倍高いという結果でした。

「摂取量が低い」とは、一か月の間にベリーや紅茶を摂らず、リンゴ1個だけ食べた場合に相当し、「摂取量が高い」とは、一か月間に7.5杯のベリー、リンゴまたはナシ8個、19杯の紅茶を摂取した量に相当します。

つまり、一日につきリンゴひとつを食べるだけで、アルツハイマー病を予防できるのかもしれません。

研究チームによれば、食生活を変えるのに遅すぎるということはなく、50代からフラボノイドを摂る食生活に変えた場合でも効果がありそうだということです。




参考:Low flavonoid intake associated with Alzheimer’s risk